全日本ウェルター級チャンピオンの佐々木が突然引退声明を発表した。これにより、早急に次期チャンピオンを決めなければならなくなり、各ジムから挑戦資格者が次々と名乗りを上げてきた。最有力な峰岸ジムでは、推薦候補をめぐって争いが起きた。峰岸は、年齢的にはボクサーとしては盛りを過ぎているものの、ランキング一位の山中を推す予定だった。ところが、峰岸のジムには「ノックアウトキング」という異名を持ち、学生時代からプロ入りした旗がいた。彼は自分の実力が認められないことに不満を抱き、峰岸のジムを脱退した。暗黒街のボス郷田は、旗を自分の関係のある松田ジムに引き入れた。旗は近藤ジムの吉川と対戦することになった。この試合に勝てば、一位の山中に挑戦する機会が得られる。吉川は山中の妹葉子の愛を手に入れるため、どうしても勝ちたいと思っていた。しかし、激しい練習の中で右手を負傷してしまった。試合は最初から旗が一方的に優勢で展開されたが、しかし...