サンドウィッチマンのバクさん、本名は谷中禄太郎で、生来のお人好しで近隣から親しまれています。喫茶店の看板娘よし江は、キャバレー・オリオンの支配人倉石道太の恋人です。焼鳥屋の源さんの店は、バクさんがいつもおかずを買う馴染みの店です。バクさんの向かいの二階には踊子春子が住んでいます。春子に頼まれたバクさんは、よし江の父である多平とストリップ劇場のサクラを仲介しようとしましたが、失敗に終わりました。キャバレーでは、マダムの寺島聖子が客に愛嬌を振りまいていますが、倉石は昔の悪友から、喫茶店と焼鳥屋を立ち退かせるよう脅されて憂鬱になっています。バクさんの家には、掻き払いながらも純情な娘由美が転がり込んだり、捨て子を連れてきたりして、生活が少し複雑になってきました。競輪が好きな多平が立ち退き料の手付金を受け取って使い果たしてしまったため、喫茶店と焼鳥屋は強制立ち退きの危機に晒されましたが、マダム聖子から金を借りた倉石がこれを救いました。そのため、彼はやくざ……