バラ座のスター女優生島エミはハーフで、父エンミイが急逝した報にも負けず、その夜は舞台で熱演し、満員の観客を魅了した。舞台が終わり、劇場裏のバー“かもめ”に集まった人々の前に、元座員の飛鳥が富士監督と春山プロデューサーを連れて現れ、エミに映画出演の話を持ちかけた。照明係の徳さんに送られて家に帰ったエミは、その夜泊りに来た愛人の演出家田島有美に映画出演の希望を打ち明け、承諾を得ると翌日、撮影所に向かった。富士監督と一緒に、彼女が主演する「火の鳥」の相手役を探して撮影所内を歩いているエミは、突然半裸の青年に目を留めた。その夜、スター北原嬢のパーティで、この青年が長沼敬一であることを知ったエミは、恍惚と踊り合い、彼が抜擢されることで「火の鳥」の撮影は順調に進められた。完成試写の日、長沼は基地反対デモに参加して検束され、エミは驚いて警察に行ったが、会えずに家に戻った。そこには日光が……