大企業の社長・松永徹（63歳）は、仕事に邁進し、「独身」を貫いてきました。医師の古賀夏生（53歳）は、認知症になった母に、娘として「別れ」を告げることができませんでした。定年後、妻に離婚を突きつけられ、「居場所」を失った室田精一（61歳）もいます。 ある日、「孤独」を抱えた彼らの元に、「ふしぎな村」への招待状が届きました。彼らを待ち受けるのは、年老いた「母」・ちよ（86歳）です。誰も、彼女の人生に何があったのかを知りません。全ての謎が解けるとき、感動が押し寄せます。 これは、ふるさとをあなたへ。みちのくを舞台にした笑って泣ける浅田次郎の最新長編を原作にした、日本の美しい原風景を描く感動のミステリアス・ファンタジーです。