関西ナイロン界の重鎮である西川商店の社長、西川豊太は東京進出を計画し、息子の則彦とともに在京中である。この間、留守番をするのは専務の長女、絹子で、彼女は会社を一人で切り回している。新入社員の関口啓三は挨拶のために大阪に来る際、絹子の妹、由利子の結婚話を持ち込んだ。その相手は関東ナイロン界にあり、西川商店と仇敵関係にある東山繊維の令息、修一である。由利子にはすでに許婚者の次郎がいるため、相手が東山繊維であることを知った絹子は心が落ち着かない。彼女はすぐに啓三と由利子を連れて上京した。しかし、豊太はこの結婚に大いに賛成し、東山繊維の乗っ取りを企んでいる。一方、由利子はすでに修一と恋仲になっているという。絶対に反対する絹子は、啓三とともに二人の関係を断つ運動に乗り出した。彼女は修一に接近して彼の心を捕らえ、箱根にドライヴに出かけるが、そこには啓三が待ち受けており、修一をいじめるような展開となる。やがて、絹子の心は次第に啓三に惹かれていった。一方、西川豊太は...